新人研修が充実。知識ゼロから無理なく学べた。
大学では観光マネジメントを学んでいました。当初はホテルなどへの就職を希望していましたが、少し視野を広げて考えてみると、観光バスに関わる仕事も面白そうだと思って当社に興味を持ちました。地元の神奈川県で働き続けたいという希望にマッチしたことも入社の決め手でしたね。車に関する知識はほとんどなかったため、新人研修が充実していることにも安心できました。特に今の仕事に役立っているのが、部品課でトラックやバスの構造や部品について学んだことです。本当に何も分からず、「バンパーってどれ?」という初歩からのスタートでしたが、丁寧な指導のおかげで営業活動に必要な知識を無理なく身に付けられました。
また、営業活動には社用車を使いますが、入社時は運転免許を取得したばかりで駐車もまともにできない状態でした。そのため配属前に、運転に自信を持てるようになるまで練習させてもらえたこともありがたかったです。
幼稚園の送迎で使われるマイクロバスの営業を担当。
私の所属するバス部バス課では、路線バスや観光バスのほか、企業や幼稚園児の送迎に用いるマイクロバスなどバスを全般的に取り扱っています。私は横浜市や川崎市のエリアを担当しており、だいたい8割は幼稚園、2割は企業のお客様に当社の製品を提案しています。先輩から引き継いだお客様リストに基づいて、毎日計画的に営業活動を展開しています。訪問先は、既に当社のバスのユーザーであるお客様と、他社の製品を使っている潜在的なお客様に大きく分けられます。
前者のケースでは、定期的に訪問して信頼関係を構築していくことが業務の基本です。バスは大体10~15年ほどで買い替えることが多いため、その時期が近付いたら、「次の車検はどうされますか。新車のお見積りを作りましょうか」などと提案を行います。一方、他社ユーザーの場合は、名刺をお渡しするところから始まり、顔と名前を覚えていただき、バスの状態などもお聞きして、乗り換えのタイミングで声をかけていただけるような関係性を作っていきます。
コミュニケーションを楽しむ中で信頼関係を構築。
当然、後者の営業活動のほうが難しいのですが、入社1年目に最初に成約にこぎつけた1台は他社からの乗り換えでした。最初の訪問時は園長先生にお会いできず、副園長先生に名刺をお渡しして当社の製品について可能な限り丁寧に説明しました。すると、しばらくして会社に電話があって「見積もりがほしい」と伝えられ、とんとん拍子で成約まで進むことができました。正直なところ、たまたま乗り換えのタイミングに訪問できた上に、他社の営業が手薄だったことなど幸運が重なったことが大きな要因だと思いますが、ある程度の信頼関係を築いていなければお声をかけていただけなかったと思いますので、この成約は大きな自信になりました。
仕事の面白さややりがいを感じるのは、やはりお客様との信頼関係を実感できた時ですね。前任の先輩社員が5年ほど担当したエリアを引き継いだため、当初は「新人の担当者で大丈夫かな」と、不安を抱いたお客様もいたと思います。何とかお客様と親しくなれるように、例えば、園内の花壇が整備されていると気付いたら、「お花がきれいに咲いていますね」とお伝えするなど、会話の糸口を探してコミュニケーションを楽しんでいただけるように心がけてきました。そうした積み重ねにより徐々に人間関係は築かれていくもので、最初は素っ気なかったある園長先生が少しずつ心を開いてくださって、「最近、大沼さん頑張っているね」などと励ましの言葉をいただくこともあります。また、この業界には女性の営業スタッフがまだ多くないことに少し不安はありましたが、園長先生には女性の方も多いですし、孫娘のようにかわいがってくださるお客様もいて、全くの杞憂だったと感じています。
最初に顔を思い出してもらえる存在になりたい。
バスに関する幅広い知識が求められることが営業活動の難しさです。バスは受注生産で、用途やサイズ、乗車人数、塗装やデザイン、各種オプションの有無などを一つひとつ確認してから生産に入り、半年後くらいに納車となります。私のヒアリング不足で必要なオプションを付け忘れたら、「どうして確認してくれなかったの?」という話になりかねませんから、見落としなどがないように細心の注意が求められます。
バスが故障した場合など、基本的には工場に連絡をしていただきますが、私に直接電話をしてくださるお客様もいます。その際にスムーズに対応方法をお伝えできれば、お客様との信頼関係を一層深めるきっかけになると思います。先輩に比べると、そうした知識や経験がまだ足りません。メカニカルな専門知識に関する勉強を続けて、お客様に先回りして提案できる力を付け、バスのことで困ったり乗り換えをしたいと思ったりした時に、最初に思い出してもらえる存在になりたいですね。